当協会は愛知県内の医療ソーシャルワーカーで構成される専門団体です。

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ソーシャルワーカーデー 2016 inあいち

平成28年7月10日

 毎年海の日に、全国ソーシャルワーカーデーが催されており、全国でも様々なイベントが行われています。愛知県では「地域包括ケアとソーシャルワーク ~地域での生活を支える~」をメインテーマとして、7月10日(日)、中京大学名古屋キャンパスにおいて「ソーシャルワーカーデー2016inあいち」が開催されました。
 当日はとても暑い日ではありましたが、参加者数は昨年より大幅に増え214名(内117名が学生)の方が参加されました。
 第1部の「ソーシャルワーカーの魅力を語ろう」では、中京大学教授の大友昌子先生をコーディネーターとして、「社会福祉領域」、「医療福祉領域」、「精神保健福祉領域」ごとに、学生と現役ソーシャルワーカーの対話方式で行われました。当協会からは、名古屋セントラル病院の藤原久美子さんが医療福祉領域の現役ソーシャルワーカーとしてお話されました。
 これからソーシャルワーカーを目指す学生が「理想」「希望」「不安」「疑問」を切々と語り、それに対し、現役のソーシャルワーカーが学生の疑問一つ一つに丁寧に答えつつ、当事者の「支え」「生きる喜びの一助」となれるソーシャルワーカーの素晴らしさ、魅力を語っていただきました。
 第2部の「地域包括ケアとソーシャルワーク ~地域での生活を支える~」では、中京大学准教授の伊藤葉子先生をコーディネーターとして、経験豊富なソーシャルワーカー3名が、業務内容や事例を交えながら、実際にどのようにして地域での生活を支えているのかということを熱く語ってくれました。当協会からは、一般社団法人名古屋市医師会中区在宅医療・介護連携支援センターの杉戸順子さんが報告されました。
  ケアマネジャー、相談支援専門員、医療ソーシャルワーカーとそれぞれフィールドは異なるが、当事者が住み慣れたその地域でその人らしい生活をしていくためにソーシャルワーカーとして関わっている。また、よりよい支援をするためには地域の実情を知り、足りない資源は周りに働きかけ、仕組みづくりをしていく必要もある、という報告でした。
3名の方の報告の前に、コーディネーターの伊藤先生が、「ソーシャルワーカーの役割・任務は、ミクロからメゾ・マクロにまで幅広く及ぶものである」という説明がありましたが、報告にあった「個別ケースから地域課題への展開」「自分の実践を通して周りに働きかける」等は、正にその実践なのではないかと感じました。
 第1部、第2部を通して、立場やソーシャルワーカーとしての経験年数は違うけれども、「当事者がどう生きたいのか、どうありたいのか」ということを考えるということは、元をたどれば「当事者の支えになりたい」「当事者の生きる喜びの一助になりたい」という初心の想いから繋がっているのだということを改めて感じました。
 毎年行われているソーシャルワーカーデーは、学生が現役ソーシャルワーカーの生の声を聴くことができるとても貴重な機会である一方で、多忙な日々を送っている現役のソーシャルワーカーにとっても、学生のフレッシュな声を聴くことで、自分が抱いていた初心を見つめ直すことのできる良い機会でもあると思います。
 来年も開催が予定されていますので、たくさんの方々の参加をお待ちしております。(文責 渡邉啓后)